ラムサール条約:湿地の保全と水鳥の保護
- ラムサール条約とは
ラムサール条約は、正式名称を「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい、湿地の保全と水鳥の保護を目的とした国際条約です。1971年2月2日、イランのラムサールで開催された国際会議で採択され、1975年12月21日に発効しました。
この条約は、湿地が水鳥だけでなく、様々な動植物の重要な生息地であり、地球全体の生態系にとっても重要な役割を果たしているという認識に基づいています。湿地は、水を浄化し、洪水を防ぎ、気候変動を緩和するなど、私たち人間にとっても多くの恵みをもたらします。しかし、開発や汚染などにより、世界中で湿地が失われつつあります。
ラムサール条約は、このような状況を踏まえ、湿地の保全と賢明な利用(ワイズユース)を推進することを目的としています。具体的には、締約国に対して、国際的に重要な湿地の指定・登録、湿地の保全・管理のための計画策定、湿地に関する情報交換や教育・普及活動の実施などを義務付けています。
ラムサール条約は、人と自然の調和を目指した条約といえます。