包括的核実験禁止条約

その他

CTBT:核実験を全面的に禁止する条約

- 包括的核実験禁止条約とは包括的核実験禁止条約(CTBT)は、1996年9月に国連総会で採択された、核兵器実験を全面的に禁止する条約です。この条約は、地球上のあらゆる場所、すなわち大気圏内、宇宙空間、水中、地下を問わず、あらゆる核爆発を禁じています。CTBTは、核兵器の開発や改良、ひいては核拡散を抑制するために極めて重要な国際条約とされています。核実験は、新たな核兵器の開発や既存の核兵器の改良に欠かせないプロセスです。そのため、核実験を禁止することで、核兵器の開発競争に歯止めをかけ、核兵器の拡散を防ぐ効果が期待されます。この条約は、まだ発効していません。発効には、日本、アメリカ、中国、ロシア、イギリス、フランスなど、条約で指定された44か国全てが批准する必要があります。しかし、現在までにインド、パキスタン、北朝鮮を含む8か国が未批准であるため、条約は発効に至っていません。これらの未批准国の中には、既に核兵器を保有している国や、核兵器開発の意図が疑われている国も含まれています。そのため、CTBTの発効は、国際的な安全保障環境を大きく左右する重要な課題となっています。