原子力災害の切り札:遠隔情報収集ロボットRESQ
電力会社や関連機関にとって、原子力発電所のような重要な施設における安全確保は最優先事項です。しかし、想定外の事故が発生した場合、現場は非常に危険な状況となる可能性があります。高い放射線量や飛散した危険物質は、人が近づくことさえ困難な過酷な環境を作り出します。このような状況下では、事故の詳細な状況把握や迅速な対応が極めて困難になります。
そこで、過酷な環境下での情報収集活動において重要な役割を担うのが、遠隔操作が可能な情報収集ロボットRESQです。RESQは、人間が立ち入ることができない危険な場所にも遠隔操作で侵入し、カメラやセンサーを用いて現場の状況を詳細に把握することができます。
RESQは、高い放射線量の中でも動作可能な耐放射線性を備えています。また、瓦礫や障害物を乗り越えるための高い走破性を持ち、転倒時でも自動的に起き上がることが可能です。これらの機能により、RESQは事故現場の状況把握に必要な情報を、安全かつ確実に収集することができます。
RESQの導入により、事故時の状況把握と迅速な対応が可能となり、二次災害の防止や被害拡大の抑制に大きく貢献することが期待されています。