
放射能測定の簡便法:2π放出率
原子力発電所では、ウラン燃料が核分裂反応を起こす際に、目には見えない放射線と呼ばれるエネルギーが出てきます。この放射線の強さを測ることは、発電所の安全な運転や周辺環境への影響を評価する上でとても大切です。
放射線の強さは、放射性物質がどれだけの速さで放射線を出すかという「放射能」の強さで表されます。この放射能の強さは、単位時間あたりに原子核が崩壊する回数で測られ、「ベクレル(Bq)」という単位が使われます。 1ベクレルは、1秒間に1個の原子核が崩壊することを表しています。
放射線の強さを測るには、主に「ガイガーカウンター」と呼ばれる測定器が使われます。ガイガーカウンターは、放射線が測定器の中に入ると電流が流れる仕組みを利用しており、その電流の大きさから放射線の強さを知ることができます。
原子力発電所では、原子炉内や建屋内、周辺環境など、様々な場所で定期的に放射線の測定が行われています。 これは、燃料の管理や作業員の安全確保、環境への影響を監視するためにとても重要です。もしも、異常な放射線の値が測定された場合は、直ちに原因を調査し、安全対策がとられます。