
イタリアのエネルギー事情: ENELとその歴史
- ENELとはENELは、イタリア語で「Ente Nazionale per l’Energia Elettrica」の頭文字をとったものであり、日本語では「イタリア電力公社」という意味になります。その名前が示す通り、ENELはイタリアにおける最大の電力会社です。発電から送電、そして私たちが家庭で電気を使うための配電まで、電気に関するあらゆる事業を広く手がけています。ENELの歴史は古く、1962年にまで遡ります。当時のイタリアでは、電気事業はたくさんの小さな会社がそれぞれで行っていました。しかし、より安定的に電気を供給し、効率的にエネルギーを使うためには、国が一体となって電気事業を行う必要性が出てきました。そこで、これらの小さな電力会社を統合し、国が主導して電気事業を行うために設立されたのがENELなのです。設立当初はイタリア国内のみで事業を行っていましたが、今日では世界30カ国以上に進出し、グローバルに事業を展開する巨大企業へと成長しました。特に、再生可能エネルギーの分野に力を入れており、風力発電や太陽光発電などの発電施設を世界中に建設しています。このように、ENELは単なる電力会社ではなく、世界のエネルギー問題の解決に貢献する企業として、日々進化を続けています。