体の中を見える化する!核医学診断とは?
- 核医学診断病気を見つける核医学診断は、放射性物質を用いて体内の状態を画像化する検査方法です。 私たちの体を作る原子と同じように、ごく微量の放射線を出す原子を「放射性核種」と呼びます。この放射性核種は、検査薬となる物質と結合させて体内へ投与されます。この検査薬のことを「トレーサー」と呼びます。トレーサーは、検査対象となる臓器や組織に集まる性質があります。例えば、脳の活動を調べる検査では、ブドウ糖に似た構造を持つトレーサーを用います。 ブドウ糖は脳のエネルギー源となるため、脳が活発に活動している部分に多く取り込まれます。この性質を利用して、トレーサーから放出される微量の放射線を専用の装置で捉え、画像化することで、脳の活動状態を調べることができます。核医学診断は、がん、心臓病、脳疾患など、様々な病気の診断に用いられています。 検査自体は痛みを伴わず、体への負担も少ないという利点があります。 また、X線検査やCT検査では得られない、臓器や組織の機能に関する情報を得ることができるのも大きな特徴です。そのため、病気の早期発見や、病気の状態をより詳しく把握するために、非常に有効な検査方法と言えるでしょう。