
WAGR:英国の原子力技術の礎
- WAGRとはWAGRは「Windscale Advanced Gas-Cooled Reactor」の略称で、日本語では「ウィンズケール改良型ガス冷却炉」と訳されます。1962年から1981年まで、イギリスのウィンズケール原子力研究所で稼働していた原子炉です。WAGRは、その名の通り「改良型ガス冷却炉」と呼ばれるタイプの原子炉です。これは、黒鉛を減速材に、二酸化炭素を冷却材に用いる、当時としては最先端の技術でした。この技術は、従来の原子炉よりも高い熱効率と安全性を実現する可能性を秘めており、イギリスの原子力発電技術の進歩を象徴する重要な存在でした。WAGRは、36メガワットの電力を供給していました。これは、当時のイギリスにおける原子力発電所の規模としては比較的小規模でしたが、改良型ガス冷却炉の実用性を示すための重要な実験炉としての役割を担っていました。WAGRで得られた貴重なデータや運転経験は、その後、イギリス国内だけでなく、世界各地で建設された商用規模の改良型ガス冷却炉の設計や建設に活かされました。このように、WAGRは、イギリスにおける原子力発電の未来を拓く先駆的な役割を果たした原子炉と言えるでしょう。