エアロゾル

原子力の安全

原子力事故と放射性エアロゾル

- 放射性エアロゾルとは原子力発電所では、ウラン燃料が核分裂という反応を起こして熱を生み出し、電気を作っています。この核分裂の過程で、莫大なエネルギーとともに、様々な元素からなる放射性物質が生成されます。これは核分裂生成物と呼ばれます。 これらの核分裂生成物は、高温状態では気体の形をとっています。しかし原子炉の中で冷却されると、微粒子となって空気中に漂うことがあります。この微粒子は非常に小さく、直径は100万分の1メートルほどしかありません。 このように、空気中に漂う微粒子であって、放射性物質を含むものを放射性エアロゾルと呼びます。 放射性エアロゾルは、呼吸によって人体に取り込まれる可能性があり、健康への影響が懸念されます。原子力発電所では、放射性エアロゾルが発生することを前提に、フィルターや吸着装置などを備えた排気設備を導入し、環境への放出を最小限に抑える対策を講じています。
原子力の安全

原子力発電とエアロゾル

- エアロゾルとはエアロゾルとは、空気中に浮かんでいる非常に小さな粒子のことを指します。 これらの粒子は、私たちの身の回りにたくさん存在しており、目に見えるものから見えないものまで、その大きさも様々です。例えば、ホコリや花粉、タバコの煙などは、エアロゾルの代表的な例と言えるでしょう。エアロゾルが発生する原因は、大きく分けて自然現象と人間の活動の二つに分けられます。まず自然現象としては、火山噴火が挙げられます。火山が噴火すると、大量の火山灰やガスが空気中に巻き上げられ、広範囲にわたってエアロゾルを発生させます。 また、砂漠地帯で発生する砂嵐も、大量の砂塵を巻き上げ、エアロゾルの発生源となります。一方、人間の活動に伴って発生するエアロゾルとしては、工場や発電所から排出される煙や、自動車の排気ガスなどが挙げられます。これらの煙やガスには、燃焼によって生じた様々な物質の微粒子が含まれており、大気中に放出されることでエアロゾルとなります。 その他にも、工場などにおける物の燃焼や、建築現場などでの土砂の取り扱いなどによっても、エアロゾルが発生します。エアロゾルは、地球の気候や環境、そして私たちの健康にも影響を与えることから、近年その動態や影響について研究が進められています。