カリウム

原子力施設

原子力発電における液体金属NaK

- NaKとはNaKは、ナトリウム(Na)とカリウム(K)を混合して作られる合金です。金属でありながら、常温で液体という珍しい性質を持っています。その見た目は、銀色に輝き、水銀を思い起こさせます。しかし、水銀よりも比重が軽いため、水に浮かせることも可能です。ただし、水との反応性は非常に高く、激しく反応して水素を発生します。また、空気中の酸素や水分とも反応しやすいため、保管には細心の注意が必要です。一般的には、鉱油や不活性ガス中で保管されます。NaKは、その優れた熱伝導性と低い融点から、原子炉の冷却材として利用されることがあります。原子炉内で発生した熱を効率的に運び出すことで、炉心が過熱するのを防ぎます。しかし、その反応性の高さから、取り扱いには高度な技術と安全管理が求められます。
放射線について

原始放射性核種:地球の誕生からの贈り物

地球には、その誕生から存在する太古の住人がいます。それは、原始放射性核種と呼ばれるものです。地球が誕生したのは、今から約46億年前と考えられています。気の遠くなるような長い時間を経てきた地球の歴史の中で、これらの放射性核種は、まるでその様子を見守ってきたかのようです。 地球が誕生したとき、その内部には様々な元素が存在していました。その中には、ウランやトリウムのように、放射線を出す性質を持つ元素も含まれていました。これらの元素は、長い時間をかけて崩壊し、別の元素へと変化していきます。このように、放射線を出しながら他の元素に変化していく元素のことを、放射性核種と呼びます。 原始放射性核種は、地球が誕生したときから存在していたため、地球の形成と進化の過程を記録していると言えます。地球の内部構造や、地殻変動の歴史などを解明する上で、重要な手がかりを与えてくれます。現在でも、微量の放射線を出し続けている原始放射性核種は、地球の内部構造を調べるための貴重な情報源となっています。