
食中毒の原因となるカンピロバクター
- カンピロバクターとはカンピロバクターは、古くからウシやヒツジなどの家畜に、流産や腸炎といった病気を引き起こす細菌として知られていました。人々の生活に身近な家畜の健康を脅かす存在として、その歴史は古くから認識されていました。しかし、1970年代に入ると、カンピロバクターは人に対しても腸炎を引き起こすことが明らかになり、食中毒の原因菌として注目を集めるようになりました。カンピロバクターという名前は、その特徴的な形から来ています。ギリシャ語で「カーブした」を意味する「campylo」と「棍棒」を意味する「bacter」を組み合わせたもので、顕微鏡で見ると、まるで小さな棒が曲がったような形に見えることから、この名前が付けられました。カンピロバクターによる食中毒は、世界中で発生しており、特に鶏肉や牛肉などの食肉が原因となるケースが多く見られます。食品の加熱が不十分であったり、調理器具を介して食品に菌が付着したりすることで、感染する可能性があります。そのため、食中毒を予防するためには、食品を十分に加熱すること、調理器具を清潔に保つことが重要です。