
原子力施設における縁の下の力持ち、グラウトとは?
- グラウト原子力施設の縁の下の力持ち
グラウトは、建物の基礎や壁、トンネルなど、様々な構造物に使われる建築材料です。コンクリートとモルタルの中間に位置付けられ、レンガや石の隙間を埋める充填剤として、あるいは、配管の隙間を埋めて固定する材料として活躍します。
材料はセメント、水、砂、砂利で、コンクリートと同じですが、水の量が多いのが特徴です。このため、コンクリートよりも遥かに流れやすく、複雑な形状の隙間にも入り込んで固まり、構造物を一体化させることができます。
原子力施設では、その高い耐久性と強度、そして遮蔽性が評価され、様々な箇所で使用されています。例えば、原子炉建屋のような巨大な構造物の基礎部分の空洞を埋める、あるいは、配管の隙間を埋めて振動や衝撃から守る、といった重要な役割を担っています。また、放射性物質の漏洩を防ぐためにも、グラウトは欠かせません。 緻密なグラウトは、放射性物質の移動を効果的に抑制することができるのです。
このように、グラウトは原子力施設の建設において、構造物の強度や安全性を確保するために欠かせない材料と言えるでしょう。