生命の設計図:ゲノム
「ゲノム」という言葉を耳にすると、「遺伝子」と同じものをイメージしてしまう方もいるかもしれません。確かにどちらも遺伝情報に関わる言葉ですが、その意味合いは異なります。
遺伝子は、私たちの体の特徴や機能を決定づける情報を持つDNAの一部分です。例えば、目の色を決める遺伝子、身長を左右する遺伝子など、それぞれが特定の役割を担っています。
一方、ゲノムは、ある生物が持つ遺伝情報の全体を指します。つまり、その生物の設計図全体と言っても過言ではありません。設計図には、目に関する情報だけでなく、髪の色、血液型など、あらゆる体の特徴が事細かに記されていますよね。
例えるなら、遺伝子は設計図の個々のパーツ、ゲノムは設計図全体と言えるでしょう。膨大な数の遺伝子が集まり、複雑に絡み合いながら、私たち一人ひとりの個性を形作っているのです。