医療の進歩を支えるガンマカメラ
- ガンマカメラとはガンマカメラは、医療現場で病気の診断や検査に広く用いられている、放射線を利用した装置です。別名、アンガーカメラとも呼ばれています。体内の目に見えない病巣や臓器の状態を画像化できるため、病気の早期発見や正確な診断に大きく貢献しています。では、ガンマカメラはどのようにして体内の様子を可視化するのでしょうか? まず、検査を受ける患者には、微量の放射性物質を含む薬剤を注射したり、口から飲んでもらったりします。この薬剤は、検査の対象となる臓器や組織に集まる性質があります。 体内に投与された薬剤から放射されるガンマ線を、ガンマカメラで捉えることで、臓器や組織の形、働き、さらには病気の有無などを確認することが可能になります。ガンマカメラは、大きく分けてシンチレータ、光電子増倍管、コンピュータの3つの部分から構成されています。まず、体から放出されたガンマ線は、シンチレータと呼ばれる結晶に当たると、弱い光に変換されます。次に、光電子増倍管がこの微弱な光を検出し、電気信号に変換します。最後に、コンピュータがこの電気信号を処理し、臓器や組織の画像を構築します。ガンマカメラを用いた検査は、痛みや苦痛を伴わない非侵襲的な検査方法であるため、患者さんの負担も少ないという利点があります。また、臓器の機能や代謝の状態を画像化できるため、病気の早期発見や正確な診断に非常に役立ちます。