ダウン症

放射線について

ダウン症と放射線の関係は?

ダウン症は、人間の細胞の中に通常は2本ずつある染色体のうち、21番目の染色体が1本多く存在するために起こる先天性の疾患です。正式な名称はダウン症候群といいます。 人間の体は、両親から受け継いだ染色体によって設計図が描かれているようなものです。染色体は、精子と卵子が作られる際に起こる減数分裂という過程を経て、それぞれ23本ずつに分かれていきます。しかし、この減数分裂の際に何らかのエラーが起きると、21番目の染色体が正しく分配されず、卵子あるいは精子に余分に1本含まれてしまうことがあります。そして、この染色体異常を持つ卵子や精子から子供が生まれると、ダウン症が発症するのです。 21番目の染色体は、他の染色体と比べて生命活動に直接関わる遺伝子が少ないため、ダウン症は他の染色体異常と比べて、妊娠中に亡くなったり、生まれてすぐに亡くなったりする確率は低いです。そのため、染色体異常の中では発生頻度が高い疾患の一つとなっています。 ダウン症には、知的発達の遅れ、生まれつきの心臓病、低身長、太りやすい体質、特徴的な顔立ちなどが見られることがありますが、その程度は人によって大きく異なります。