磁界の強さを表す単位「テスラ」
私たちの身の回りには、目には見えない力がたくさん存在します。例えば、磁石を思い浮かべてみてください。磁石同士が引き合ったり、反発し合ったりする力は、磁界と呼ばれる目に見えない力の影響を受けています。
この磁界の強さを表す単位として、テスラという単位が使われています。テスラは、磁束密度を表す単位であり、これは1平方メートルあたりの磁力線の量を表しています。国際単位系(SI)に属するこの単位は、磁気に関する研究に多大な貢献をしたセルビア系アメリカ人の発明家であり、電気工学者でもあったニコラ・テスラの名前から名付けられました。
私たちが普段使っている磁石は、冷蔵庫にメモを貼ったりする程度の磁力ですが、医療現場で使われるMRI(磁気共鳴画像装置)などには、非常に強い磁界が発生する強力な磁石が使われています。テスラという単位を使うことでより正確に磁界の強さを表すことができ、様々な分野の科学技術の発展に役立っていると言えるでしょう。