
ホールボディカウンタ:体内の放射能を測る仕組み
- ホールボディカウンタとはホールボディカウンタは、人体にどれだけ放射性物質が取り込まれているかを計測する装置です。「ヒューマンカウンタ」と呼ばれることもあります。私たちの身の回りには、ごく微量の放射性物質が存在しています。 通常の生活を送る中で体内に入った放射性物質は、健康に影響がない程度に体外へ排出されます。しかし、原子力発電所や医療機関など、放射性物質を取り扱う職場では、業務中に体内へ取り込まれてしまう可能性があります。そこで、作業員の安全を守るため、定期的に体内の放射性物質の量を測定する必要があるのです。 ホールボディカウンタは、主に体内に入った放射性物質が出すガンマ線を測定することで、その種類や量を特定します。 ガンマ線は透過力が強いため、体外に設置された測定器で捉えることができます。測定する際には、周囲の環境からの影響を最小限に抑えるため、遮蔽能力の高い測定室に入ります。測定室には、椅子に座ったり、ベッドに横になったりするなど、検査の内容に応じた測定装置が設置されています。ホールボディカウンタは、原子力発電所や医療機関などで働く人々の健康管理に役立っているだけでなく、放射性物質の研究などにも活用されています。