ペルチェ効果

その他

発電への応用も!熱電素子の仕組み

- 熱電素子とは?熱電素子とは、熱エネルギーを電気に、または電気を熱に直接変換できる、未来のエネルギー技術としても期待される小さな装置です。身近なものでは、腕時計の動力源や、工場などで機械の温度を一定に保つために使われています。この素子は、ゼーベック効果とペルチェ効果という二つの効果を利用しています。ゼーベック効果とは、異なる二種類の金属や半導体を接合して、その両端に温度差をつけると電圧が発生する現象のことです。一方、ペルチェ効果とは、ゼーベック効果とは逆に、二つの金属に電気を流すと、接合点で熱の吸収や放出が起こる現象を指します。熱電素子は、これらの効果を利用することで、廃熱を電気に変換して有効活用することができます。例えば、工場や自動車から排出される熱や、太陽熱などを電気に変換することで、エネルギーの効率化や省エネルギー化に貢献できます。熱電素子の実用化には、変換効率の向上やコスト削減など、まだいくつかの課題が残されています。しかし、近年では材料科学の進歩により、より高性能な熱電材料の開発が進められています。近い将来、私たちの身の回りで、熱電素子が活躍する日が来るかもしれません。