ホルモン

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体内の調整役:ホルモン

- ホルモンとは私たちの体には、健康を維持し、生命活動を円滑に行うために、様々な調整機能が備わっています。その調整役の一つを担うのが「ホルモン」と呼ばれる物質です。ホルモンは、体の中にある特定の器官で作られ、血液の流れに乗って別の場所へと移動します。そして、目的地となる器官や組織にたどり着くと、まるで鍵と鍵穴のように特定の細胞に結合し、その細胞の働きを調節する指令を出します。ホルモンの特徴は、ごく微量でも大きな効果を発揮することです。例えば、食事をして血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が上がると、すい臓という器官から「インスリン」というホルモンが分泌されます。インスリンは、筋肉や肝臓などの細胞に働きかけ、血液中のブドウ糖を細胞内に取り込むように促します。その結果、血糖値は正常な範囲に戻るのです。このように、ホルモンは神経系のように電気信号で情報を伝えるのではなく、血液を介してメッセージ物質を運ぶという特徴があります。体内で作られるホルモンの種類は実に多岐にわたり、それぞれが異なる役割を担うことで、私たちの体の機能を非常に細かく、そして協調的に調節しているのです。
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原子力発電と甲状腺の関係

- 原子力発電の仕組み 原子力発電は、ウランなどの原子核が分裂する際に生じる莫大なエネルギーを利用して電気を作り出す発電方法です。火力発電のように燃料を燃やす必要がなく、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しないという利点があります。 原子力発電所の中心には原子炉があり、ウラン燃料を格納した燃料集合体が多数配置されています。燃料集合体の中では、ウランの原子核が中性子と衝突することで核分裂反応が連続的に起こります。この核分裂の際に、膨大な熱エネルギーと放射線、そして新たな中性子が発生します。発生した熱エネルギーは、原子炉内を循環する冷却水によって吸収され、冷却水は高温高圧の水蒸気となります。この高温高圧の水蒸気がタービンを力強く回転させ、タービンに連結された発電機が動くことで電気が作り出されます。 原子力発電は、一度の燃料装填で長期間運転できることや、エネルギー効率が高いことなど、多くの利点があります。しかし、放射性廃棄物の処理や、事故発生時のリスクなど、解決すべき課題も残されています。