メタンハイドレート

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南海トラフ:巨大地震とエネルギー資源の宝庫

西南日本の太平洋側沖合には、南海トラフと呼ばれる海底の深い溝が延びています。この溝は、地球の表面を覆うプレートと呼ばれる巨大な岩盤のうち、フィリピン海プレートと呼ばれる海洋プレートが、ユーラシアプレートと呼ばれる大陸プレートの下に沈み込む場所に位置しています。 フィリピン海プレートは、年間数センチメートルという非常にゆっくりとした速度で、ユーラシアプレートの下に沈み込んでいます。このプレートの動きは、海のプレートが陸のプレートを押す力となり、歪みを生み出します。長い年月をかけて蓄積された歪みが限界に達すると、プレート境界が急激にずれ動いて、巨大な地震が発生します。これが、南海トラフ周辺地域で巨大地震が繰り返し発生するメカニズムです。 南海トラフにおける巨大地震は、過去においても繰り返し発生しており、歴史記録にも残されています。過去の地震の発生時期や規模を調べることで、将来発生する地震の予測や防災対策に役立てることができます。
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エネルギーの未来:非在来型天然ガス資源

私たちの暮らす大地の奥深く、従来のエネルギー源を凌駕するほどの莫大なエネルギー資源が眠っていることをご存知でしょうか。それは「非在来型天然ガス資源」と呼ばれ、未来を担うエネルギーとして大きな期待が寄せられています。 これまで私たちが利用してきた天然ガスは、地層の上部に溜まった、採取しやすい場所に存在していました。しかし、非在来型天然ガス資源は、地下深くの岩盤層に閉じ込められていたり、従来とは異なる状態で存在しているため、その開発には高度な技術と多大な費用が必要となります。そのため、これまで採掘は容易ではありませんでした。 しかし、世界の人口増加に伴い、エネルギー需要は増加の一途を辿っています。また、地球温暖化への対策として、二酸化炭素排出量の少ないクリーンなエネルギーへの転換が急務となっています。このような状況下において、非在来型天然ガス資源は、地球環境と調和し、将来のエネルギー需要を満たす可能性を秘めた、まさに「未開拓の宝庫」と言えるでしょう。 非在来型天然ガス資源の開発には、環境への影響を最小限に抑えながら、効率的に資源を活用していくための技術革新が不可欠です。世界各国が協力し、持続可能な社会の実現に向けて、この貴重な資源の開発に取り組んでいくことが重要です。