地球温暖化対策の切り札:CCSとは?
- CCSの概要CCSとは、「Carbon Dioxide Capture and Storage」の略称で、日本語では「二酸化炭素回収・貯留技術」といいます。 これは、火力発電所や工場など、多くの二酸化炭素を排出する施設から出るガスから、二酸化炭素だけを分離して回収し、地下深くへ長期間にわたって貯留する技術です。 具体的には、まず工場や発電所から排出されるガスから、特殊な溶液や膜などを用いて二酸化炭素だけを分離・回収します。その後、回収した二酸化炭素はパイプラインなどを使って、適切な貯留場所まで輸送されます。貯留場所としては、枯渇した油田やガス田、あるいは深い海底の地層などが考えられています。こうして、二酸化炭素は大気中に放出されることなく、長期間にわたって地中に貯留されることになります。CCSは、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量を大幅に削減できる技術として期待されています。 世界各国で研究開発が進められており、一部では実用化も始まっています。CCSは、地球温暖化対策の切り札の一つとして、今後ますます重要な役割を担っていくと考えられています。