
原子力発電の心臓部!蒸気発生器の役割とは?
原子力発電所の中核を担う設備の一つに、蒸気発生器があります。火力発電所と同じように、原子力発電所でも電気を作るためには、タービンを回転させる必要があります。そのタービンを動かすために欠かせないのが、高圧の蒸気です。火力発電所では石炭や石油などを燃やして水を沸騰させ、蒸気を発生させていますが、原子力発電所では、原子炉で発生させた熱を利用して蒸気を発生させています。この重要な役割を担っているのが蒸気発生器です。
蒸気発生器の内部には多数の細長い管が束状に設置されており、その管の中を原子炉で熱せられた水が通ります。管の周囲は冷却水が循環しており、熱い管に触れることで冷却水は沸騰し、高圧の蒸気に変化します。発生した蒸気はタービンへと送られ、タービンを回転させることで発電機が動き、電気が作られます。
このように、蒸気発生器は原子炉で作られた熱エネルギーを、電気エネルギーに変換する過程で重要な役割を担っています。原子力発電所において、蒸気発生器はまさに「発電の要」といえるでしょう。