意外と知らない食中毒: エルシニアとは?
エルシニアは、私たちの身の回りでよく見かけるありふれた細菌ですが、食中毒を引き起こす他の細菌とは異なる、ある特徴を持っています。それは、気温が低い環境でも増殖することができるという点です。
一般的に、食中毒の原因となる細菌は高温に弱く、加熱調理することで死滅することがほとんどです。しかし、エルシニアは5℃以下の冷蔵庫内の温度でも増殖することが可能です。そのため、食品を冷蔵庫で保管していても、エルシニアによる食中毒のリスクを完全に無くすことはできません。
特に注意が必要なのは、生の肉や加熱が不十分な肉料理です。これらの食品からのエルシニア感染が報告されています。エルシニアによる食中毒を予防するためには、肉は十分に加熱し、生肉を触った後は手をしっかりと洗い、調理器具も清潔に保つように心がけましょう。