未来を拓くエキシマレーザー
- エキシマレーザーとは
エキシマレーザーは、特殊なガスを用いて、瞬間的に非常に強い光のパルスを作り出すレーザーです。
エキシマとは、励起状態と基底状態という異なるエネルギー状態の原子が結合した、不安定な分子状態を指します。
エキシマレーザーでは、アルゴンやクリプトン、キセノンといった希ガスと、フッ素、塩素、臭素といったハロゲンガスを混合し、そこに高電圧による放電や電子ビームを照射することでエキシマを生成します。
生成されたエキシマは不安定な状態であるため、すぐにエネルギーの低い基底状態に戻ります。
このとき、エネルギーの差に相当する光を放出します。これがエキシマレーザーの光の発生原理です。
エキシマレーザーから放出される光は、紫外線領域の波長を持つことが特徴です。
この強力な紫外線は、物質の表面を精密に加工したり、物質の内部を分析するなど、様々な分野で利用されています。