六ヶ所村

原子力の安全

原子力の未来を支える最終貯蔵

原子力発電は、地球温暖化対策の切り札として注目されています。二酸化炭素をほとんど排出しないクリーンなエネルギー源として期待されていますが、発電過程で発生する放射性廃棄物の問題を避けて通ることはできません。放射性廃棄物は、目に見えず、また、その影響が長期間にわたることから、人々の不安を招きやすいという側面も持っています。放射性廃棄物は、その放射能のレベルや性質に応じて適切に管理する必要があります。 高い放射能を持つ廃棄物は、厳重に管理された施設内で冷却した後、最終的には地層深くの安定した岩盤中に埋め設されます。これが最終貯蔵です。 最終貯蔵は、放射性廃棄物を人間社会や環境から長期間にわたって隔離することを目的とした処分方法です。 適切な地層を選定し、人工的な barriers (遮蔽)と天然 barriers (遮蔽)を組み合わせた多重 barriers (遮蔽)システムを構築することで、放射性物質の漏洩を確実に防ぐことができます。 最終貯蔵は、原子力発電の利用に伴い発生する放射性廃棄物を安全かつ確実に処理するための重要な課題です。世界各国で研究開発が進められており、日本においても、将来世代に負担を残さないよう、責任を持って取り組む必要があります。
原子力施設

低レベル放射性廃棄物とは?埋設センターの役割

- 低レベル放射性廃棄物とは原子力発電所など、放射性物質を取り扱う施設からは、放射能レベルの異なる様々な廃棄物が発生します。その中でも、ウラン燃料そのものや、使用済燃料のように高い放射能を持つものとは別に、比較的低いレベルの放射能を持つものが低レベル放射性廃棄物と呼ばれています。では、具体的にどのようなものが低レベル放射性廃棄物なのでしょうか? 原子力発電所の運転や保守、放射性物質を用いる研究施設などから発生する、使用済みの作業服や手袋などの保護衣、工具、廃液、廃樹脂などが代表的な例です。これらの廃棄物は、放射性物質に直接触れたり、放射線が当たったりすることで、微量の放射能を持つようになります。低レベル放射性廃棄物は、その放射能レベルや性状に応じて、適切な処理と処分が行われます。例えば、固体であれば圧縮処理や焼却処理を行い、体積を減らした後、遮蔽効果のある容器に封入します。液体であればセメントなどで固形化処理を行い、同様に容器に封入します。そして、これらの容器は最終的には、安全が確認された埋設施設において、適切に管理されながら処分されます。