KEDOと北朝鮮の核問題
- 朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)とはKEDOとは、朝鮮半島エネルギー開発機構(Korean Peninsula Energy Development Organization)の略称です。1995年に設立されたこの国際機関は、北朝鮮の核兵器開発計画を抑制することを目的としていました。北朝鮮は当時、核兵器開発を進めていると国際社会から疑念を抱かれていました。そこで、北朝鮮の核開発計画を凍結させることを目的に、KEDOが設立されたのです。KEDOは、北朝鮮に対して、核開発計画の放棄と引き換えに、より安全性の高い軽水型原子力発電炉2基を建設・供与することを約束しました。これは、北朝鮮が核兵器開発に転用しやすいとされる既存の黒鉛減速炉に代わるエネルギー源を提供することで、核開発の動機を減らす狙いがありました。さらに、原子力発電炉の建設期間中、北朝鮮が必要とするエネルギー不足を補うため、KEDOは重油などの代替エネルギーを北朝鮮に供給することになっていました。しかし、2002年に北朝鮮の核開発疑惑が再燃し、米国と北朝鮮の関係が悪化。その後、計画は中断し、2006年にはKEDOは正式に解散することになりました。KEDOの活動は、国際社会が協力して北朝鮮の核開発問題に取り組んだ重要な試みでしたが、最終的には目標を達成することができませんでした。