電力技術の進化を支えるEPRI
アメリカの電力業界を支える頭脳集団として、電力研究所(EPRI Electric Power Research Institute)は欠かせない存在です。カリフォルニア州に拠点を置くEPRIは、アメリカの電力会社を中心に、様々な企業や団体が会員として名を連ねる非営利団体です。その活動は多岐に渡り、電気事業に関わる技術開発から経済分析、環境影響評価まで、幅広い分野を網羅しています。
EPRIの設立は1972年に遡ります。高度経済成長を背景に電力需要が急増する中、より安全で信頼性が高く、そして環境に優しい電力供給体制の構築が求められるようになりました。そこで、電力会社が共通の課題解決と技術革新を目指し、共同で研究開発を行う場としてEPRIが誕生したのです。
以来、EPRIは電力業界の vanguardia として、数々の重要な研究成果を世に送り出してきました。例えば、原子力発電所の安全性向上に関する研究や、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの導入促進、スマートグリッド技術の開発などが挙げられます。
日本の電力中央研究所に相当する機関として、EPRIは国際的な連携も積極的に推進しています。世界各国の電力会社や研究機関と協力し、地球規模のエネルギー課題解決に貢献しています。