原環機構

原子力施設

高レベル放射性廃棄物:NUMOの役割

- NUMOとはNUMOは、「原子力発電環境整備機構」の略称で、英語では「Nuclear Waste Management Organization of Japan」となります。2000年10月に設立された組織です。NUMOは、原子力発電に伴い発生する高レベル放射性廃棄物の最終処分を、安全かつ確実に実施することを使命としています。 原子力発電所からは、使用済み燃料と呼ばれる、まだ核分裂可能な物質を含む燃料が排出されます。この使用済み燃料を再処理することにより、プルトニウムとウランを回収し、再び燃料として利用することができます。しかし、再処理を行う過程で、高レベル放射性廃棄物と呼ばれる、非常に強い放射能を持つ廃液が発生します。 この高レベル放射性廃棄物は、ガラスと混ぜ合わせて固化処理を施した後、ステンレス製の容器に封入されます。そして、最終的には地下深くの安定した岩盤の中に作られた処分施設で、10万年という非常に長い期間にわたって安全に保管されることになります。 NUMOは、この最終処分地の選定から、施設の建設、そして操業、管理までの一連の業務を、透明性を確保しながら、国民の理解と協力を得ながら進めていく役割を担っています。
原子力施設

高レベル放射性廃棄物の最終処分:原環機構の役割

原子力発電は、ウランなどの核燃料が原子核分裂を起こす際に発生する莫大なエネルギーを利用して電気を生み出す発電方法です。火力発電と比べて発電効率が高く、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出もほとんどないため、環境に優しいエネルギー源として期待されています。 しかし、原子力発電には、避けることのできない重要な課題が存在します。それは、原子核分裂の結果として生じる、高レベル放射性廃棄物の処理です。 高レベル放射性廃棄物は、ウラン燃料が核分裂反応を起こした後も、長期間にわたって強い放射線を出し続ける物質です。この放射線は、生物に深刻な影響を与える可能性があるため、高レベル放射性廃棄物は厳重に管理しなければなりません。 現在、日本では、高レベル放射性廃棄物をガラスと混ぜ合わせて固めるガラス固化体という方法で処理し、地下深くに埋設する方法が検討されています。しかし、地下深くに埋設する場所の選定や、将来にわたる安全性の確保など、解決すべき課題は多く残されています。 原子力発電の利用を推進していくためには、高レベル放射性廃棄物の問題は避けて通れない課題であり、安全で確実な処理方法の確立が求められています。