組織の源、基底細胞
私たちの体は、数え切れないほどの小さな細胞が集まってできています。家を作るためのレンガのように、細胞はそれぞれが重要な役割を担い、集まることで組織や器官を作り出しています。
体中の臓器の中で最も大きく、常に外気に触れている皮膚も、実は細胞の集まりである「上皮」によって作られています。この上皮は、レンガを積み重ねて壁を作るように、細胞が何層にも重なってできており、体を守るための重要な役割を担っています。
この上皮の一番下、まるで建物の土台のように位置するのが「基底細胞」です。基底細胞は、上皮の細胞の中で最も未熟な細胞ですが、活発に分裂を繰り返すことで、失われた細胞を補い、常に新しい皮膚を作り出す役割を担っています。また、基底細胞は、紫外線などの外的刺激から体を守る役割も担っています。
このように、基底細胞は、目立つ存在ではありませんが、私たちの体を支え、守る「縁の下の力持ち」といえるでしょう。