
地球からの贈り物?天然放射性核種の秘密
私たちが暮らす地球は、誕生から46億年という長い年月を経てきました。その長い歴史の中で、地球は常に変化を続けており、その変化を生み出す源の一つが天然放射性核種です。天然放射性核種とは、地球が誕生した時から存在する放射性物質のことで、私たちの身の周りの地面や空気の中など、あらゆるところにわずかに含まれています。
代表的なものとしては、ウラン系列、トリウム系列、カリウム-40などがあり、これらは太古の昔から地球上に存在し、今もなお原子核が崩壊する現象を繰り返しています。この崩壊は非常にゆっくりとしたペースで進むため、私たちが直接その変化を感じることはできません。しかし、地球全体でみると、絶え間なく熱を放出し続けており、これは地球の内部構造や活動に大きな影響を与えています。
天然放射性核種は、まるで地球のゆっくりとした呼吸のように、目には見えなくても、常に私たちの周りで変化し続けているのです。その影響は、地球の熱源としてだけでなく、生命の進化にも深く関わっていると考えられています。私たち人間を含む、地球上のあらゆる生命は、この天然放射性核種が存在する環境の中で進化を遂げてきたと言えるでしょう。