悪性新生物

放射線について

原子力と悪性新生物:知っておくべきこと

- 悪性新生物とは私たちの体は、実に60兆個ともいわれる小さな細胞が集まってできています。 それぞれの細胞は、分裂と死を繰り返しながら、私たちの体をつくり、生命を維持するために働いています。 しかし、この細胞の働きが正常に行われなくなった状態が、病気の原因となることがあります。その代表的な例が悪性新生物、つまり「がん」と呼ばれる病気です。がん細胞は、無秩序に増殖を続けるという特徴を持っています。 正常な細胞であれば、隣り合う細胞同士が互いに影響し合いながら、必要な時に必要なだけ分裂を行います。 しかし、がん細胞は、この正常な細胞のルールに従わず、際限なく増え続けるため、周囲の組織を破壊し、臓器の働きを低下させてしまいます。さらに恐ろしいことに、がん細胞は、血液やリンパ液の流れに乗り、体の他の場所に移動し、そこで再び増殖を始めることがあります。これを「転移」と呼びます。 転移が起こると、治療がより困難になる場合が多く、命にかかわることもあります。このように、悪性新生物は私たちの体にとって非常に危険な病気です。 しかし、早期に発見し、適切な治療を行えば、治癒できる可能性も高まります。 ですから、体の異変に気づいたら、ためらわずに医療機関を受診することが大切です。