根本治療

その他

症状を抑える対症療法とその役割

- 対症療法とは病気になったとき、私たちは一日も早く元気になりたいと願います。しかし、病気の原因によっては、すぐに根本から治すことが難しい場合もあります。このような時に、病気そのものを治すのではなく、つらい症状を和らげ、楽にする治療法が「対症療法」です。例えば、風邪をひいて熱や咳が出たときのことを考えてみましょう。風邪の原因であるウイルスを直接退治する薬はまだありません。そこで、高い熱を下げるために解熱剤を使い、つらい咳を抑えるために咳止め薬を使います。このように、病気の原因に直接働きかけるのではなく、熱や咳といった症状を軽減することで、私たちは体力の回復を待つことができるのです。対症療法は、患者さんの苦痛を和らげ、日常生活を送りやすくする上で、非常に重要な役割を果たします。激しい痛みや吐き気、眠れないほどの痒みなど、つらい症状が続くと、体も心も疲れてしまいます。対症療法によってこれらの症状を緩和することで、患者さんは治療に専念できるようになり、生活の質を保ちながら、回復への道を歩むことができるのです。ただし、対症療法はあくまでも症状を抑えるための治療法です。根本的な治療と並行して行う場合が多く、自己判断で薬を飲み続けることは危険です。医師の指示に従い、適切な治療を受けるようにしましょう。