紙の裏側を守る縁の下の力持ち:填料
私たちが日常何気なく使用しているコピー用紙やノート、雑誌といった紙。実は、これらの紙には、文字や図柄が裏に透けてしまうのを防ぎ、美しく見せるための様々な工夫が凝らされています。その工夫の一つに「填料」というものが重要な役割を担っています。
填料は、白色の微細な鉱物の粉末です。紙の原料であるパルプにこの填料を混ぜ込むことで、紙の不透明度を高める効果があります。紙の隙間を埋めるように、填料がパルプの繊維同士を結びつけることで、光が紙を通過しにくくなるのです。
填料を加えることで、裏側に書いた文字や印刷した図柄が透けて見えにくくなるため、読みやすさが格段に向上します。また、填料はインクを吸着しやすくするため、印刷の際にインクがにじむのを防ぎ、色の再現性を高める効果もあります。そのため、写真やイラストなどを美しく鮮やかに印刷することにも役立っています。
このように、普段何気なく使用している紙にも、様々な技術が駆使され、私たちが快適に文字を読み書きできるよう工夫されているのです。