熱蛍光線量計

放射線について

外部被ばく:放射線の人体への影響

- 外部被ばくとは私たちが日常生活を送る中で、身の回りの環境から放射線を受けることを、外部被ばくと言います。放射線は光のように目に見えるものではなく、においや味もないため、気づかないうちに浴びてしまうことがあります。外部被ばくの原因は、大きく二つに分けられます。一つは自然放射線です。これは宇宙や大地、空気など、自然界から常に出ている放射線です。場所によっては、地面から発生する放射線量の多い地域もありますし、飛行機に乗ることで宇宙からの放射線を多く浴びることもあります。もう一つは人工放射線です。これは、レントゲン撮影やCT検査といった医療現場や、原子力発電所など、人間の活動によって生み出される放射線を指します。私たちは普段の生活の中で、これらの放射線を自然放射線と人工放射線の両方から受けています。しかし、その量はごくわずかであり、健康に影響を与えるレベルではありません。 被ばく量を抑えるためには、放射線源から距離を置く、放射線を遮蔽する、被ばく時間を短くするといった対策が有効です。
放射線について

意外と身近な放射線!~外部被ばくについて~

「放射線」と聞いて、危険なもの、恐ろしいもの、と感じてしまう人は少なくないでしょう。確かに、放射線は大量に浴びてしまうと人体に悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、私たちが生活しているこの世界には、ごく微量の放射線が常に存在していることをご存知でしょうか。これは自然放射線と呼ばれ、宇宙や大地など、自然界から発生しています。 例えば、宇宙からは宇宙線が絶えず地球に降り注いでいます。これは、太陽や銀河系外の天体から放出された高エネルギーの粒子です。また、私たちの足元の大地からも放射線は出ています。これは、土壌や岩石に含まれるウランやトリウムなどの放射性物質から放出されているのです。 自然放射線の量は場所や環境によって異なります。例えば、花崗岩の多い地域では、他の地域に比べて自然放射線量が高い傾向にあります。また、飛行機に乗ると、地上よりも多くの宇宙線を浴びることになります。しかし、これらの自然放射線量はごく微量であり、私たちの健康に影響を与えるレベルではありません。私たちは、普段の生活の中で、知らず知らずのうちに自然放射線を浴びていますが、それはごく自然なことなのです。
放射線について

熱蛍光線量計:放射線を見守る頼もしい目

- 熱蛍光線量計とは熱蛍光線量計は、物質がある種の光を放つ性質を利用して、目に見えない放射線の量を測る装置です。 物質に放射線が当たると、物質はそのエネルギーを吸収して不安定な状態になります。この不安定な状態から安定な状態に戻ろうとする際に、物質はエネルギーを光として放出します。この現象を熱蛍光と呼びます。 熱蛍光線量計には、この熱蛍光現象を示す特別な結晶が使われています。放射線を浴びた結晶は、その量に応じて光を蓄積します。後からこの結晶を加熱すると、蓄積された光が放出されます。放出される光の強さは、浴びた放射線の量に比例するため、これを測定することで放射線の量を知ることができます。 熱蛍光線量計は、小型で持ち運びやすく、電源を必要としないため、様々な場所で手軽に放射線量を測定できるという利点があります。そのため、医療現場での放射線治療や、原子力発電所など、様々な分野で広く活用されています。