
原子力発電の心臓部!燃料出入機とは?
原子力発電所では、ウラン燃料の核分裂反応を利用して莫大なエネルギーを生み出しています。このウラン燃料は、運転を続けるうちに徐々に消費されていくため、定期的に新しい燃料と交換する必要があります。燃料交換は、原子炉が停止している計画停止期間中に行われます。
燃料交換では、まず原子炉から使い終わった燃料集合体を取り出します。燃料集合体とは、ウラン燃料を収納した金属製の容器のことです。取り出された燃料集合体は、使用済み燃料プールと呼ばれる冷却用のプールに移動され、そこで一定期間冷却されます。使用済み燃料プールは、水が張られた大きなプールで、使用済み燃料から発生する熱と放射線を遮蔽する役割を担っています。
使用済み燃料プールである程度の期間冷却された後、燃料集合体の一部は再処理工場へ輸送され、リサイクルされます。残りの燃料集合体は、最終的には地下深くに埋められることになります。
燃料交換では、使い終わった燃料集合体を取り出すのと同時に、新しい燃料集合体を原子炉に挿入します。新しい燃料集合体は、原子炉の運転に必要なウランを含んでおり、これによって原子炉は再び発電できるようになります。燃料交換は、原子力発電所の安全かつ安定的な運転を維持するために欠かせない作業です。高度な技術と安全管理のもとで行われます。