in vivo とは?
- 生体内でin vivo とは「in vivo」とは、ラテン語で「生体内で」という意味で、生きた動物や植物、微生物などを用いた実験のことを指します。これは、試験管や培養皿など、人工的に作り出した環境で行う「in vitro(試験管内)」実験とは対照的なものです。in vitro実験は、環境条件を制御しやすく、短期間で結果が得られるという利点があります。しかし、実際の生物の複雑な生命現象を完全に再現することはできません。一方、in vivo実験は、生物が本来持つ生理機能や代謝、免疫反応などを考慮した上で結果を評価できるため、より現実世界に近い状況を反映したデータを得ることが期待できます。例えば、新しい薬を開発する過程では、動物実験などを通してin vivoでの効果や安全性を確認することが不可欠です。薬が体内に吸収されてから、どのように分布し、代謝され、排出されるのか、また、効果を発揮する一方で、予期せぬ副作用を引き起こさないかなど、生体内での動態や毒性を詳細に調べる必要があります。このように、in vivo実験は、創薬研究や医学研究をはじめ、生物学の様々な分野において、欠かすことのできない重要な役割を担っています。