発電端電力

原子力発電の基礎知識

発電所の総発電量: グロス電気出力とは

発電所がどれだけの電気を作ることができるのか、また実際にどれだけの電気を送り出しているのかを知ることはとても大切です。こうした発電所の能力や発電量を表す指標はいくつかありますが、中でも基本となるのが「グロス電気出力」と「ネット電気出力」です。 「グロス電気出力」とは、発電所がタービンを回して発電機を動かし、電気を作ることのできる最大の能力を表しています。いわば、発電所の持つポテンシャルの最大値を示す値と言えるでしょう。 一方、「ネット電気出力」は、実際に電力網に送り出される電気の量を示します。発電所では、作られた電気の一部を、発電所自身で使う機器の稼働や照明などに利用します。 「ネット電気出力」は「グロス電気出力」から、こうした発電所内で消費される電力量を差し引いた値となるのです。 これらの指標は、発電所の全体的な活動状況や、実際に私たちが家庭や工場で利用できる電気がどれくらい作られているのかを理解する上で欠かせないものです。発電所の効率や安定供給の度合いを評価する際にも、これらの指標は重要な役割を果たします。