緯度効果

放射線について

宇宙線の緯度効果:なぜ極地で強い?

私たちの暮らす地球は、広大な宇宙空間の中に浮かぶ、小さな星の一つです。そして、その宇宙からは、目には見えない高エネルギーの粒子が常に降り注いでいます。これらの粒子は宇宙線と呼ばれ、はるか遠くの銀河や、私たちにとって最も身近な恒星である太陽などからやってきます。 宇宙線の大部分は、水素の原子核である陽子や、ヘリウムの原子核など、電気を帯びた粒子で構成されています。これらの粒子は、光の速さにも匹敵する猛スピードで宇宙空間を飛び回り、地球の大気にも絶え間なく降り注いでいます。 宇宙線は、地球の大気に突入すると、空気中の窒素や酸素などの原子核と衝突します。すると、その衝突エネルギーによって、様々な種類の新しく軽い粒子が生成されます。これを二次宇宙線と呼びます。二次宇宙線の一部は、地表にまで到達し、私たちの体も通過していきます。
放射線について

宇宙から降り注ぐ高エネルギー粒子、一次宇宙線

宇宙は、無数の星や銀河が広がる広大な空間ですが、目には見えないエネルギーの粒子も飛び交っています。その粒子のことを「宇宙線」と呼びます。宇宙線は、宇宙空間を光に近い速度で移動する高エネルギーの放射線です。 その起源は、太陽フレアなど太陽活動に由来するものから、銀河系内の超新星爆発や銀河系外から飛来するものまで様々です。地球には、絶えず宇宙のあらゆる方向から宇宙線が降り注いでいます。 宇宙線は、地球の大気に突入すると、大気中の窒素や酸素などの原子核と衝突します。すると、元の宇宙線は壊れてしまい、新たに様々な種類の粒子を生み出します。最初に地球に飛び込んできた宇宙線を一次宇宙線と呼び、大気中で発生した粒子を二次宇宙線と呼びます。 私たちが普段生活する地上にも宇宙線は降り注いでいますが、地上の宇宙線量は微量であるため、人体への影響はほとんどありません。しかし、飛行機に乗る高度など、高い場所では宇宙線の量も多くなります。