繊維細胞

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縁の下の力持ち!繊維細胞の役割

私たちの体は、まるで精巧なパズルのように、様々な組織が組み合わさって成り立っています。骨や筋肉、神経など、それぞれが重要な役割を担っていますが、これらを繋ぎとめる、いわば接着剤のような役割を果たしているのが「結合組織」です。 結合組織は、一見すると地味な存在ですが、組織と組織をしっかりと結びつけ、体の構造を維持するために欠かせない存在です。この結合組織の主役ともいえる細胞が「繊維芽細胞」です。繊維芽細胞は、結合組織の中に網の目のように張り巡らされ、組織に強度と弾力を与えています。顕微鏡で覗くと、繊維芽細胞は紡錘形をした細長い形をしていて、周囲にコラーゲンやエラスチンといった繊維状のタンパク質を分泌している様子が観察できます。 コラーゲンは、体の中で最も abundant なタンパク質の一つで、結合組織の強度を保つために重要な役割を担っています。例えるなら、コラーゲンは建物の鉄骨のようなもので、組織をしっかりと支えています。一方、エラスチンは、ゴムのように伸縮する性質を持つタンパク質で、組織に弾力性を与えています。 このように、繊維芽細胞は、コラーゲンやエラスチンを分泌することで、結合組織の構造を維持し、私たちの体が正常に機能するために重要な役割を果たしているのです。