胎児

放射線について

胎児期被ばくのリスク

妊娠期間はおよそ40週間にわたり、大きく分けて3つの時期に分けられます。その中でも、妊娠8週目を迎えてから出産までの約32週間を胎児期と呼びます。この時期に入ると、すでに心臓や肺、胃や腸などの主要な臓器が母親の胎内で形作られています。しかし、これらの臓器はまだ未熟で、これから徐々にその機能を発達させていきます。胎児期は、細胞分裂を繰り返して組織や器官がさらに成長し、胎児の体が大きく、そして重くなっていく時期です。例えば、妊娠初期にはわずか数グラムしかなかった胎児の体重は、胎児期を通して約3000グラムにまで増加します。また、胎児期後半には、胎児は羊水の中で手足を動かしたり、指しゃぶりをしたりするなど、活発に動くようになります。このように、胎児期は母親の胎内で生命が大きく変化し、成長していく大切な期間と言えます。
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原子力発電と先天性奇形

- 先天性奇形とは 先天性奇形とは、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる間に、体の形や働きに異常がみられる状態を指します。この異常は、生まれたときから存在し、見た目ですぐにわかるものから、検査しないとわからないものまでさまざまです。 例えば、口唇口蓋裂のように唇や口蓋が閉じていない状態や、多指症のように指が通常より多く存在する状態などが挙げられます。また、心臓や消化器など、体の内側に異常がみられることもあります。 先天性奇形の原因は、まだすべてが解明されているわけではありませんが、大きく分けて遺伝的な要因と環境的な要因の二つが考えられています。 遺伝的な要因としては、両親から受け継いだ遺伝子の異常が原因となる場合があります。一方、環境的な要因としては、妊娠中のお母さんの喫煙やアルコール摂取、薬の服用、風疹などの感染症、栄養状態、放射線などが挙げられます。 先天性奇形は、赤ちゃんやその家族にとって大きな負担となる可能性があります。そのため、妊娠中は、バランスの取れた食事や十分な休養を心がけ、妊婦健診をきちんと受けるなど、健康管理に気を配ることが大切です。また、妊娠を希望する場合は、葉酸の摂取など、妊娠前からできる予防策もありますので、医師に相談してみましょう。