
放射線と細胞:能動輸送への影響
私たちの体は、約37兆個もの小さな細胞が集まってできています。一つ一つの細胞は、まるで卵の殻のように薄い膜で包まれています。これが細胞膜です。
細胞膜は、細胞の内側と外側を隔てる役割をしています。細胞が生きていくためには、酸素や栄養を取り込み、不要な二酸化炭素や老廃物を排出する必要があります。細胞膜は、まるで門番のように、これらの物質の出入りをコントロールしているのです。
しかし、細胞膜は全ての物質を自由に通過させているわけではありません。物質の大きさや性質を見極め、必要なものだけを選択的に通しています。例えば、細胞が活動するためのエネルギー源となるブドウ糖は、細胞膜にある特別なタンパク質が認識し、細胞内に取り込まれます。一方、細胞にとって有害な物質は、細胞膜を通過できません。
このように、細胞膜は単なる仕切りではなく、細胞が生きていく上で非常に重要な役割を担っているのです。この細胞膜の働きのおかげで、私たちの体は健康に保たれていると言えるでしょう。