
皮膚のバリアー、角化層
私たちの体は、常に外界と接しており、様々な刺激にさらされています。強い日差しや冷たい外気、細菌やウイルスなど、体に悪影響を及ぼす可能性のあるものから、私たちを守ってくれるのが体の最外層、皮膚です。
皮膚は、体の表面全体を隙間なく覆う、まさに鎧のような役割を果たしています。そして、この鎧の最も外側、外界と直接触れ合う部分にあるのが「角化層」と呼ばれる薄い層です。
角化層は、死んだ細胞が何層にも重なることで形成されています。細胞の中には、ケラチンと呼ばれる繊維状のタンパク質がぎっしりと詰まっており、これが角化層を硬く丈夫なものにしています。この硬さは、外部からの衝撃を和らげ、体内部への侵入を防ぐための重要な性質です。
また、角化層の表面は、皮脂と呼ばれる油分で覆われています。皮脂は、水分の蒸発を防ぎ、肌の乾燥を防ぐ役割を担っています。
このように、角化層は、硬さと柔軟性を兼ね備えた構造と、皮脂による保護機能によって、私たちの体を外部の刺激から守る、重要な役割を担っているのです。