
発電所の電力:ネット出力とは?
電力会社の発電所がどれだけの電気を作ることができるのかを知るために、発電量という指標が使われます。この発電量には、大きく分けて二つの種類があります。
一つは、発電機が作り出す電力の総量を表す総発電量です。これは、発電所の能力を最大限に引き出した場合に、どれだけの電気を発電できるのかを示す指標であり、グロス電力や発電端電力と呼ばれることもあります。
もう一つは、ネット電気出力と呼ばれるものです。これは、総発電量から発電所自身で使用される電力を差し引いた値です。発電所では、設備を動かすために、発電した電気の一部を自分たちで使っています。このため、実際に電力網に送り出せる電気の量は、総発電量よりも少なくなります。ネット電気出力は、送電端電力とも呼ばれ、電力会社が販売できる電気の量を示す重要な指標となります。