回転力を活かす!遠心鋳造法とは?
- 遠心鋳造法の仕組み
遠心鋳造法は、金属を高温で溶かし、それを高速で回転する鋳型に流し込むことで製品を作る方法です。この時、回転によって生まれる遠心力が溶けた金属を鋳型の隅々まで押し広げ、製品の形を作り出すのです。
普段私たちが目にする金属製品の多くは、重力を利用した鋳造法で作られています。しかし、この方法では複雑な形状や薄い部分を持つ製品を作るのは容易ではありません。なぜなら、重力だけでは溶けた金属が複雑な形状の隅々まで行き渡らないことがあるからです。
一方、遠心鋳造法では、遠心力が重力の代わりを果たします。この強い力は、溶けた金属を鋳型の細部まで均一に拡散させるため、複雑な形状や薄い部分も正確に再現できます。そのため、精度の高い歯車やタービンブレードなど、複雑な形状の製品製造に適していると言えます。