電力負荷平準化

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電力負荷平準化とは?

私たちが毎日使う電気は、常に一定の量が使われているわけではありません。電力会社は、電力の需要と供給のバランスを常に調整しながら、安定した電気を供給しています。電力需要は、時間帯や季節によって大きく変動するからです。 日中は、多くの工場が稼働し、オフィスでは活発に業務が行われるため、電力の使用量が大幅に増加します。夕方になり、工場やオフィスが閉まると、電力需要は一旦減少に転じます。しかし、その後、家庭での照明や家電製品の使用が増えるため、再び電力需要は増加します。夜遅くになると、人々の活動が落ち着き始めるため、電力需要は徐々に減少していきます。 また、季節によっても電力需要は大きく変動します。気温が上昇する夏には、多くの家庭やオフィスで冷房が使用されるため、電力需要はピークを迎えます。一方、冬は暖房の使用が増えるため、夏に次いで電力需要が高まります。このように、電力需要は季節によっても大きく変動するため、電力会社は年間を通じて、需要の変化を予測しながら電力の安定供給に努めています。
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地球に優しい空調:蓄熱システムの仕組みとメリット

- 蓄熱システムとは蓄熱システムとは、その名のとおり熱エネルギーを一時的に貯蔵し、必要な時に取り出して利用するシステムです。私たちの身の回りにも、この仕組みを利用したものが多く存在します。例えば、夜間の割安な電気を使って温めたお湯を貯めておき、日中シャワーなどに利用する電気温水器も、蓄熱システムの一種と言えるでしょう。蓄熱システムは、熱を蓄える方法によって、水や氷、土壌などの物質の温度変化を利用する「顕熱蓄熱」と、物質の融解や凝固、蒸発や凝縮といった状態変化に伴う熱の出入りを利用する「潜熱蓄熱」に大別されます。さらに、利用する温度帯によっても分類され、室温程度の熱を扱う「低温蓄熱」、数百℃以上の高温の熱を扱う「高温蓄熱」などがあります。近年注目されているのが、空調分野における蓄熱システムの活用です。これは、夜間電力などの割安な電力を使って冷水や温水を作り、貯めておくことで、日中のピーク時の電力需要を抑制し、省エネルギー化に貢献するものです。オフィスビルや商業施設など、大規模な建物の空調システムに導入が進められています。このように、蓄熱システムは、エネルギーの効率的な利用や再生可能エネルギーの活用に貢献する技術として、今後ますますその重要性を増していくと考えられます。