
韓国電力事情: KHNPと原子力の役割
1961年から韓国で唯一の電力会社として、発電から送電までを一手に担ってきた韓国電力公社(KEPCO)。しかし、2001年4月、その歴史に大きな転換点が訪れました。電力業界の競争を促進し、国民へのより質の高い電力供給と電気料金の引き下げを目指すため、政府主導による電力市場の自由化が断行されたのです。
その結果、40年間にわたって続いてきたKEPCOの独占体制は終わりを告げ、発電部門は複数の会社に分割されることになりました。具体的には、火力発電を専門とする5つの会社と、水力発電と原子力発電を担う1つの会社が設立されました。そして、この水力発電と原子力発電を専門とする会社こそが、KHNP(Korea Hydro & Nuclear Power)なのです。
今回の分割により、発電部門では各社が競争を行うことになり、より効率的な運営と発電コストの削減が期待されます。一方、送電と配電部門は引き続きKEPCOが担当し、電力供給の安定性を維持する役割を担います。
KHNPは、韓国の電力供給において重要な役割を担うこととなり、国民生活と経済活動を支える大きな責任を負っています。