ANDRA

原子力の安全

フランスにおける放射性廃棄物管理の要

- 放射性廃棄物管理の専門機関 フランスでは、放射性廃棄物の管理を一手に担う専門機関が存在します。それが、フランス語でAgence Nationale pour la Gestion des Déchets Radioactifs、日本語では「放射性廃棄物管理庁」と呼ばれる組織です。 この機関は、1979年にフランス原子力庁(CEA)の中に作られました。当初はCEAの一部門として活動していましたが、放射性廃棄物の管理という重要な役割を担うことから、後に独立した組織となりました。 放射性廃棄物管理庁は、フランス国内で発生するあらゆる放射性廃棄物の処理・処分を責任を持って行っています。その業務は多岐にわたり、原子力発電所から発生する使用済み核燃料の再処理や、その過程で発生する高レベル放射性廃棄物の最終処分場の選定・建設、さらには医療機関や研究機関などから排出される低レベル放射性廃棄物の管理まで、あらゆるレベルの放射性廃棄物を対象としています。 フランスは原子力発電の比率が高い国として知られていますが、それと同時に、放射性廃棄物管理の分野においても、世界的に見ても先進的な取り組みを行っている国の一つです。放射性廃棄物管理庁は、その中核的な役割を担っており、安全かつ長期的な視点に立った放射性廃棄物管理の実現に向けて、日々活動を続けています。
原子力の安全

フランスにおける放射性廃棄物管理の要:ANDRA

- ANDRAとはANDRAはフランス語でAgence Nationale pour la Gestion des Déchets Radioactifsの頭文字をとったもので、日本語では「放射性廃棄物管理庁」という意味になります。1979年に、フランスにおける原子力開発を担うフランス原子力庁(CEA)の一部門として設立されました。その目的は、原子力発電に伴い発生する放射性廃棄物の管理を一元的に担うことにありました。ANDRAの設立により、フランスにおける放射性廃棄物の取り扱いは、より安全かつ効率的に行われるようになりました。その後、1991年12月30日に制定された法律により、ANDRAはCEAから独立し、公的な性格を持ちながらも産業と商業の両面を持つ機関として新たなスタートを切ることになりました。これは、放射性廃棄物管理の重要性を踏まえ、専門機関としての独立性を高め、より透明性のある運営を行うためでした。現在、ANDRAはフランスにおける放射性廃棄物管理政策の中核的な役割を担っており、その活動は国内のみならず、国際的にも高い評価を受けています。