
がん治療の最先端:重粒子線治療とは?
がん治療の分野では、常に新しい治療法が研究開発されており、患者さんにとってより効果が高く、身体への負担が少ない治療法が求められています。
近年、従来の放射線治療と比べて、治療効果が高く、副作用が少ないことから注目を集めているのが重粒子線治療です。
重粒子線治療は、炭素イオンなどの重い粒子を光速近くまで加速してがんに照射する治療法です。
従来の放射線治療では、正常な細胞にもダメージを与えてしまう可能性がありましたが、重粒子線治療では、がん細胞を狙い撃ちして、ピンポイントでダメージを与えることができます。
そのため、周囲の正常な組織への影響を抑えながら、がんを効果的に治療することが期待できます。
また、重粒子線治療は、治療期間が短いことも大きなメリットです。
従来の放射線治療では、数週間から数ヶ月にわたって治療を続ける必要がありましたが、重粒子線治療では、数回から十数回の照射で治療が完了する場合もあります。
これらのことから、重粒子線治療は、がん患者さんにとって、新たな希望となる治療法として期待されています。