HZE粒子

放射線について

宇宙から降り注ぐ銀河宇宙線

夜空に輝く星々を見上げると、宇宙の広大さに畏敬の念を抱くと同時に、その神秘的な現象の数々に好奇心を掻き立てられます。地球には、はるか遠くの宇宙からやってくる、目には見えない小さな粒子の流れが絶えず降り注いでいます。これが銀河宇宙線と呼ばれるものです。 一体、銀河宇宙線はどこで生まれているのでしょうか?その起源は、太陽系をはるかに超えた宇宙空間で起こる、想像を絶するほど激しい爆発現象だと考えられています。 特に、太陽よりもずっと重い星が、その一生を終える時に起こす超新星爆発は、銀河宇宙線の主要な発生源の一つと考えられています。超新星爆発は、莫大なエネルギーを宇宙空間に解き放ちます。この時、様々な元素が宇宙空間にまき散らされ、その一部は電気を帯びた粒子として、光の速度に近い速度まで加速されます。これが銀河宇宙線となるのです。 銀河宇宙線は、宇宙空間を長い年月をかけて旅し、地球にも絶え間なく降り注いでいます。銀河宇宙線の観測と研究は、宇宙の歴史や進化、物質の起源などを解き明かすための重要な手がかりを与えてくれるのです。
放射線について

銀河から降り注ぐ宇宙線

- 銀河宇宙線とは宇宙は広大で、たくさんの星や銀河が存在していますが、それだけではありません。目には見えませんが、宇宙からは絶えず小さなエネルギーの粒子が地球に降り注いでいます。これらを銀河宇宙線と呼びます。例えるなら、宇宙から降る極微の雨のようなものです。銀河宇宙線は、私たちの太陽系よりもはるか遠くからやってきます。その発生源は、太陽のように自ら光り輝く恒星がその一生を終えるときに起こす大爆発(超新星爆発)や、銀河の中心にある巨大なブラックホールなどが考えられています。これらの粒子のほとんどは、陽子やヘリウム原子核といった、原子の基本的な構成要素です。その他にも、ごくわずかにリチウムやベリリウムなどの重い元素も含まれています。銀河宇宙線は、ほぼ光の速度という、想像を絶する速さで宇宙空間を飛び回っています。そのため、非常に高いエネルギーを持っていることが特徴です。地球の大気は私たちを宇宙線から守る盾の役割を果たしていますが、一部は地球に到達し、大気中の原子と衝突して様々な反応を引き起こします。