産業のエネルギー効率を示す指標:IIP当たりエネルギー消費原単位
- 産業の活力とエネルギー効率の関係を示す指標IIP当たりエネルギー消費原単位とは日本の産業の活力を測る上で欠かせない指標の一つに、鉱工業生産指数、通称IIPがあります。これは、鉱業や製造業といった産業分野における生産活動の水準を示すものです。 一方、エネルギーをいかに効率的に使えるかは、環境問題への配慮からも、企業の競争力という点からも、ますます重要な課題となっています。そこで注目されるのが「IIP当たりエネルギー消費原単位」という指標です。IIP当たりエネルギー消費原単位とは、一定量の製品を作り出すために、どれだけのエネルギーが使われたかを示す指標です。この数値が小さいほど、少ないエネルギー投入で多くの製品を生産できたことを意味し、エネルギー効率が良いことを示します。逆に、この数値が大きくなると、エネルギー効率が悪化していることを示唆します。例えば、省エネルギー技術の導入や生産工程の改善によって、同じ量の製品をより少ないエネルギーで製造できるようになれば、IIP当たりエネルギー消費原単位は減少します。逆に、エネルギー消費量の多い製造ラインの新設や、古い設備を使い続けることでエネルギー効率が悪化すると、この数値は増加することになります。IIP当たりエネルギー消費原単位は、日本の産業構造の変化や、企業の省エネルギー efforts を反映して、長期的には減少傾向にあります。 政府も、この指標を重要な経済指標としてモニタリングし、さらなる省エネルギーの推進と産業の競争力強化を目指した政策を推進しています。