INES

原子力の安全

原子力発電所の安全評価尺度:INESとは

- INESの概要INESは、「国際原子力事象評価尺度」の略称です。この尺度は、世界中の原子力発電所で発生する様々な事象について、その安全上の重大さを共通の基準で評価し、分かりやすく伝達するために作られました。1990年代初頭、国際原子力機関(IAEA)と経済協力開発機構・原子力機関(OECD/NEA)が共同で開発し、日本でも1992年から経済産業省と文部科学省が採用しています。INESでは、原子力発電所で起こる事象を、その影響の大きさによって0から7までの8段階に分類します。レベルが上がるほど、事象の重大度は高くなります。レベル0と1は「逸脱」、レベル2からは「事故」に分類されます。レベル3以上の事故は国際的に報告されるべき事象とされ、レベル7は最も深刻な事故レベルです。INESを用いることで、世界中の国々が共通の尺度で原子力発電所の安全性を評価できるようになり、情報共有や国際協力が促進されます。また、一般の人々にとっても、事象の重大さを理解しやすくなるという利点があります。INESは、あくまでも事象の安全上の影響を評価する尺度であり、放射線の影響や健康被害の程度を直接的に示すものではありません。しかし、原子力発電所の安全に関する情報を分かりやすく伝えるための重要なツールとして、世界中で活用されています。
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原子力発電所の安全:INESとは?

- 国際原子力事象評価尺度 国際原子力事象評価尺度(INES)は、原子力発電所の安全レベルを国際的に統一して評価するために定められた尺度です。英語ではInternational Nuclear Event Scaleと表記し、INESと略します。この尺度は、原子力発電所で発生したトラブルや事故の重大性を、世界中の人々が共通に理解できるようにするために作られました。 INESでは、発生した事象をその影響の大きさによって、0から7までの8段階に分類します。レベル0は運転上の問題など、安全上ほとんど問題ない事象です。レベルが上がるにつれて重大度は増し、レベル7はチェルノブイリ原発事故のような、深刻な影響を環境や人々の健康に及ぼすような重大事故に相当します。 この尺度は、新聞やテレビなどの報道で事故の大きさを伝える際にも用いられます。INESのレベルを見ることで、私たち一般の人々も、世界中の原子力発電所で起こった事象の重大性を直感的に理解し、状況を把握することができます。これは、原子力発電の安全性に関する情報を共有し、世界全体で安全性の向上を目指す上で、重要な役割を担っています。